「DK」と「LDK」、区別する面積の基準ってあるんですか?
相談者: マンション購入を考えている20代会社員 黒木千穂さん(仮名、川崎市)
不動産広告の間取りに「3DK」とか「2LDK」とかの表示がありますが、「DK」と「LDK」、どう違うのでしょうか?区別する面積の基準のようなものはあるんですか?
回答者:ファイナンシャルプランナー 家塚みつを
「DK」と「LDK」。私も昔は大きい(Large)「DK(ダイニング・キッチン)」が「LDK」と思っていた時期がありました。でも、「L」はリビングの「L」なんですね(笑)。
不動産広告のいろいろな表示の表現については、公正取引委員会が告示した「不動産の表示に関する公正競争規約」に定められています。その規約の中に「DK」と「LDK」の定義もあり、DKは「台所と食堂の機能が1室に併存している部屋」、LDKは「居間と台所と食堂の機能が1室に併存する部屋」で、どちらについても「住宅の居室数に応じ、必要な広さ、機能を有するもの」と書かれています。
つまり、「DK(台所兼食堂)」も「LDK(居間兼台所兼食堂)」も必要な広さ(面積)はその家の部屋数によって異なり、部屋数が多くなれば必要な広さも大きくなってくるということになります。
部屋数が多ければ住む人数も多くなり、食堂や居間も広い場所が必要になるというわけですね。では、部屋数に応じた面積の基準ってあるんですか?
先ほどお話しした「不動産の表示に関する公正競争規約」には、具体的な基準まで書かれていません。でも、何らかの基準は必要だと思いますよね。そこで、業界団体である「不動産公正取引協議会連合会」が一昨年11月、「DK、LDKの広さ(畳数)の目安となる指導基準」を定め、告示しました。具体的な内容は下表のとおりで、1部屋、2部屋以上の2区分について、最低限の目安を決めています。
居室(寝室)数 | DK | LDK |
---|---|---|
1部屋 | 4.5畳 | 8畳 |
2部屋以上 | 6畳以上 | 10畳以上 |
2LDKなら10畳以上のLDKがつくということになるわけですね。でも、畳にもいろいろなサイズがあると聞きました。この目安でいう1畳とはどの程度の広さなんでしょうか?
いい質問ですね。畳は地域によってサイズが少しずつ異なります。また、公団サイズというものもあります。参考のために主な畳のサイズをまとめると下表のようになります。
名称 | 使用地域・場所 | 「1畳」の大きさ(センチ) | 「6畳」の広さ(平方メートル) |
---|---|---|---|
京間(本間) | 関西圏以西 | 191×95.5 | 10.94 |
中京間(三六間) | 東海・中部地方 | 182×91 | 9.91 |
江戸間(関東間) | 関東・静岡以東 | 176×88 | 9.27 |
団地サイズ | 公団・公営住宅など | 170×85 | 8.63 |
ところが、DK、LDKの目安となる1畳の大きさは、また違います。「不動産の表示に関する公正競争規約」の施行規則で定められた畳のサイズが適用され、1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上となります。1.62平方メートルを縦横のサイズで表すと180×90センチで、江戸間よりは少し大き目となります。
ただ、「壁心面積」で計算されていることに注意が必要です。「壁心面積」は部屋を囲む壁の中心線を基準として測った面積で、登記簿などに使われる壁の内側を測った「内法(うちのり)面積」よりも数%大きく表示されます。
いろいろ細かな点があるんですね。最後に、「DK6.2帖」という表示も見かけますが、「帖」は「畳」と同じものと考えていいんでしょうか?
「帖」は「畳」と同じです。マンションの洋間など畳を使わない部屋の間取りに「帖」が多く使われています。