プランターで作るグリーンカーテンで遮熱&収穫を楽しむ
夏の暑さの侵入経路が窓であるのは皆さんご存知だと思います。窓の遮熱対策としてつる性の植物を窓際や壁面に植えて影を作る「グリーンカーテン」が有効ですよね。このグリーンカーテン、ベランダなど土のない部分でもプランターを使って簡単に楽しむことができます。
また、食べられる植物を植えれば遮熱と同時にヘルシー食材もゲットできますよ!一挙両得のグリーンカーテンに挑戦してみましょう。
もくじ
暑さは窓から入ってくる!
夏の暑さの室内への侵入の割合は以下の通りです。
1位 窓(71%)
2位 外壁(13%)
3位 屋根(9%)
4位 換気(5%)
夏になるとエアコンで室内の温度管理が必須になります。しかし、外からの熱が入ってくるとエアコンの運転効率も悪くなります。この数字から窓対策が重要であることが分かりますよね。
グリーンカーテンと室内カーテンの違い
窓の熱を防ぐのであればカーテン使えばいいんじゃない?って思いますよね。グリーンカーテンがカーテンよりも優れている点は
●窓の手前で直射日光を防ぐ(窓の温度をまず下げる)
●植物の葉の気化熱で温度を下げる
の二つです。窓自体が熱くなっていると熱がこもってしまうため室内温度を下げても“窓を冷やさなくてはいけなく”なりますが、窓を直射日光から防ぐことで窓の表面温度の上昇を防げるのがグリーンカーテンの特徴です。また、植物は根から吸い上げた水を葉から蒸散します。この作用で気化熱(周囲の熱を吸収すること)が起こり少しずつゆっくりと打ち水をするように設置した場所を涼しくしてくれる効果があるのです。
グリーンカーテンの設置方法
必要な道具・材料
●ポット苗:素人は種からよりも苗で買ったほうが安全安心です!
●プランター:通常のプランターでもOKですが、つる性植物は根をたくさん張る植物の場合が多いため深めのものがおススメです。
●培養土・肥料:ホームセンターで売っている野菜の土など肥料は混合肥料を使うとお手軽!
●鉢底石:こちらもホームセンターで販売しています
●ネット:網目の大きさが10センチ程度のもの。園芸用や最近は「グリーンカーテン用」として販売されています。
●支柱:窓にたてかける高さで選びます。
●軍手、結索バンド(支柱とネットを固定)、スコップ、ジョーロなど
設置方法
画像出典元:http://www.city.osaka.lg.jp/nishiyodogawa/page/0000083022.html
1.プランターの底に鉢底石を敷き詰め培養土・肥料を入れ混ぜ込みます。
2.苗はポットから取り出して根をほぐしプランターに植え付けます。通常のプランターなら2苗程度。
3.プランターの位置を決めていきます。ネットは地面に対して70度くらいの角度が理想ですが設置場所によってプランターの位置を調整します。(ほぼ壁に平行でも構いません)
4.支柱は天井側に張ります。窓の上に平行になるように設置しプランターの縁にも1本支柱を取り付けます。
5.ネットをプランター側の支柱に結索バンドで取り付けて上の支柱にぴんと張るようにします。余ったネットは支柱の上側でたわませておきます。ネットは地面に対して70度くらいの角度が理想ですが設置場所によってプランターの位置を調整します。
育て方
土が乾いたら、プランターの下から水が流れるくらいたっぷりと水をあげます。苗が伸びてきたらネットに誘導してやります。徐々にネットに絡んできて一つの茎から葉が7-8枚になったら(苗の長さが1メートルくらいになったら)太いツルの先をカットします。これを摘心といいます。摘心をすることでツルが横から出てネット全体を覆うようになります。逆に摘心をしないと縦に一本だけしか這わないため、グリーンカーテンがスカスカになってしまいます。
肥料は2週間に一度程度、暑い季節になれば水やりを朝晩の2回にします。用土の乾燥を防ぐために土の表面にわらを敷いてもいいですよ!
グリーンカーテンにできる植物
グリーンカーテンで植える植物を選ぶときの基準はいくつかありますので、選び方の基準といくつかの例を挙げておきます。
★育てやすさ・・・ゴーヤ、西洋アサガオ、フウセンカズラ
★遮光性(どれくらい葉が茂るか)・・・きゅうり、ヨルガオ、
★見た目・・・クレマチス、クダモノトケイソウ(パッションフルーツ)、ルコウソウ
★食べられる・・・ゴーヤ、きゅうり、パッションフルーツ、ささげ豆、ハヤトウリ
グリーンカーテンのデメリット
さて、グリーンカーテンはいいところがたくさんあるのですが、ちょっとだけ困ったポイントもあります。まず、思ったよりも茂ってしまいイメージよりもお部屋が暗くなることが挙げられます。また、どうしても虫がよってきますので、虫嫌いの方にはストレスになるかも知れません。
それと意外と知られていないのが、撤去の時です。シーズンが終わると枯れてきますので、それを片付ける時、ごみの分別の厳しい場所ではネットと植物を引きはがすのが大変になります。植物って意外に丈夫で小さくはさみでカットしながらはがすと、以外に時間がかかるからです。ネットを燃えるごみとして処分していいところではネットを来年も使おうとせず、一気に捨ててしまったほうが断然ラクです。
それでも楽しいグリーンカーテンライフ
人間、植物を見るとどこかホッとします。窓の外に少しのグリーン、季節が来たら花が咲き、選ぶ植物によっては収穫まで楽しめます。植え始めから4カ月間、1年の三分の一を楽しめるのですから一度チャレンジしてみてくださいね!