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ローンの申し込みから認可まで~資金計画の前に知っておきたい住宅ローン知識~

ローンの申し込みから認可まで
住宅ローンの申し込みから実際に融資が実行されるまで、どのようなプロセスを経て、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?注意すべき点と合わせて、みていくことにしましょう。

一般的な流れ

一般的な流れとしては、

  1. 物件の売買契約(もしくは建築請負契約)の完了
  2. 融資の申し込み
  3. 審査
  4. (問題がなければ)融資決定の通知
  5. 金銭消費貸借契約(ローン契約)の締結
  6. 融資の実行

になります。必要な日数ですが、民間融資で1~3週間、公的融資で1~2カ月かかります。インターネットで融資を申し込むネット専業銀行などでは、このすべての過程で一度も銀行に出向く必要はありません。

審査について

融資を申し込んだからといって、必ず希望通りの融資を受けられるわけではありません。融資を行う金融機関もリスクを避けたいので、申し込んだ人の収入や勤務状況、担保となる物件の状況をチェックします。これが最も重要なプロセスである「審査」です。審査によっては、融資自体が認可されない、融資されても優遇金利が適用されない、あるいは融資額が減額されるケースも出てきます。

重要視される審査項目

審査は金融機関、および保証人の役割を担う信用保証会社が行いますが、重要視される審査項目としては下記の5点が挙げられます。

1.勤務(仕事)の状況

現在の仕事が安定しているかどうかを判断するためのもので、通常、正社員かつ勤続年数3年以上が求められます。勤続年数が3年未満の場合は過去の勤務状況、転職の経緯などが考慮されます。契約社員、派遣社員については対象外とする金融機関が多くなっています。また、会社経営者、自営業者は会社員より審査が厳しくなります。

2.年収と返済負担率

安定的に返済能力があるかどうかを判断するためのもので、多くの民間金融機関の場合、年収に対する返済額の割合を示す「返済負担率」を、年収400万円未満の人は30%まで、年収400万円以上の人は35%までとしています。なお、住宅ローン以外にも借り入れがあれば、その返済額も含めて計算するので、債務(借金)の状況も審査項目になります。

3.申し込み時の年齢と完済時の年齢

申し込み時70歳未満、完済時80歳未満としている金融機関が多いものの、親子リレー返済などのローンを除き、高齢者の借り入れは一般的にハードルが高くなります。

4.健康状態

民間金融機関で借り入れる場合、団体信用生命保険への加入が条件となります。健康状態が悪いと同保険への加入ができず、ローンの審査も通らないことになります。なお、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携している「フラット35」では、団体信用生命保険への加入は任意となっています。

5.担保物件(購入または建築する物件)の評価

金融機関は融資する際、担保として物件に抵当権を設定します。そのため、物件にどの程度の価値があるのか、建築基準法に照らして違法性はないのかをチェックします。必ずしも購入価格=担保価値にはならないので、仮に金融機関の評価額が低い場合は希望する金額が借りられないことになります。

ローン条項の確認を

最後に注意点ですが、最初に書いたようにローンは申し込めば必ず借りられるものではないので、融資を申し込む前の売買契約書もしくは建築請負契約書に「ローン条項」が記載されているかどうかを確認しておく必要があります。「ローン条項」は、万一ローンが認可されず融資を受けられなくなった場合、売買契約(もしくは建築請負契約)は無効となって支払い済みの申込金、手付金が返還されるものです。

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