家みつ

災害に強い、安全な土地の探し方を教えて!

災害に強い、安全な土地の探し方を教えて!

相談者:災害に強い土地を探して家を建てたい30代会社員 春本正樹さん(横浜市)

マイホームを買ったはいいけど、地震などの災害で家が倒壊したら嫌ですよね。

ある雑誌で物件を手に入れる8つの確認ポイントというのがあって、そのひとつに「地盤・地質」が入っていました。興味を持って読みましたが、専門家と称する人が「地盤が軟弱だとどれほど建物を強固にしても話になりませんし、地盤がもともと固いところは揺れないです」と言ってるだけ。そんなことは素人でも分かりますよ。

そんなわけで、地震をはじめとして災害に強い土地を選ぶにはどうしたらいいのか、教えてください。

回答者:ファイナンシャルプランナー 家塚みつを

専門家といっても、よくわからない人が多いですから、困ったものです。いずれにしても、せっかくのマイホームを災害に遭わせたくないですよね。異常気象のせいか、大雨による土砂崩れや深層崩壊などの被害も多くなっている現在、これからの家探しにはまず安全な土地探しが欠かせないと思います。

話が少し脱線しますが、東京・青山の一等地に大手商社、伊藤忠の東京本社ビルが威風堂々と立っています。伊藤忠の役員から直接聞いた話ですけど、どんな場合でも東京本社の機能が損なわれることのないよう、東京中の土地を調査し一番地盤が強固な場所に建てたということです。

それはともかく、国や各自治体とも、自然災害による被害を予測して被害の範囲や程度を地図化した「ハザードマップ」の作成には力を入れており、最近ではかなり充実した内容となっています。

私は今、横浜市の鶴見区に住んでいて、マイホームも横浜市内でと考えていますが、横浜市にもハザードマップはありますか?

もちろんありますよ。まず、「誰でも、どこからでも、日本中のハザードマップをまるごと閲覧できる」といううたい文句で開設されているのが、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」です。ハザードマップをつくって公開している全国の自治体のサイトすべてとリンクし、地震をはじめ洪水、津波、土砂災害など災害ごとに自分が調べたい地域のハザードマップを簡単に見ることができます。

国土交通省ハザードマップポータルサイト
http://disapotal.gsi.go.jp/

横浜市のハザードマップをご覧になる場合は、上記のサイトから災害別に地図上で関東→神奈川県→横浜市と選択していけますし、横浜市が各種のハザードマップを掲載しているサイト「横浜市行政地図情報提供システム」に直接アクセスすることもできます。

横浜市行政地図情報提供システム
http://wwwm.city.yokohama.lg.jp/

上記サイトの「わいわい防災マップ」には、南関東、横浜直下、東海など6タイプの地震ごとに、地震の強度、液状化の可能性を細かに表示した「災害危険マップ」、延焼危険区域や木造建物倒壊危険区域などを表示した「危険回避マップ」、防災拠点や緊急避難場所などを表示した「応急対応マップ」を閲覧することができます。また、洪水や土砂災害のハザードマップマップへのリンクも貼られています。

いろいろ役に立ちそうな、便利なサイトですね。あと、地盤の強度を判断するうえでは土地のボーリング調査が一番という話を聞きましたが、そういう情報もどこかで見ることはできますか?

各自治体では必要のある場所でボーリング調査を行っており、その結果については自治体のホームページに掲載しています。すべての場所でボーリングしているわけではありませんが、土地選びのひとつの判断材料になります。横浜市の場合だと、横浜市行政地図情報提供システムの中の「地盤View」で、市が実際にボーリングを行った箇所の詳しいボーリング調査結果を見ることができます。

横浜市もいろいろ防災に関する情報提供に努めているんですね。マイホームと、そこに住む家族の命を守るためなので、紹介してもらったサイトをしっかり見て、できるだけ安全な土地を探したいと思います。

地震以外は場所によって起こりうる災害は異なってきますので、海岸に近い平野部なら津波、高潮、液状化、内陸の高台などは土砂災害、大きな河川に近いところでは洪水のハザードマップに注意する必要があります。あとは建物自体をきちんと耐震構造にし、できれば万一に備えて太陽電池と蓄電池を設置しておけば安心ですね。

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