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自己資金はどの程度必要?~無理のない計画で安心マイホーム~

自己資金はどの程度必要?
住宅ローンでマイホームを購入するのに、自己資金はどのくらい必要でしょうか。自己資金が必要となるのは頭金と諸費用です。最近は金融機関の貸し出し競争激化に伴い、頭金なしで物件価格の100%まで融資してくれるところも多くなってきました。また、物件価格の3~8%程度必要となる諸費用についても、「諸費用ローン」という形で融資してくれる金融機関もあります。

このため、金融機関を選べば自己資金ゼロでもマイホームを手に入れることは可能です。ただ、借入額が膨らんで、購入後の支払い負担が増すので、お勧めできません。ある程度は自己資金を用意し、頭金と諸費用をまかなうべきです。

※諸費用については「住宅購入・ローン設定にかかる諸費用」をご覧ください。

頭金の額による返済額、支払額の違い

では、頭金はどの程度あればいいのでしょうか。当然ながら、多ければ多いほどローンの返済額は少なくて済みます。下表は、3000万円の物件を購入するとき、頭金の額で返済額と総支払額がどう違ってくるのかを見たものです(ローンは固定金利2.5%、期間30年)。頭金を600万円入れると、頭金がゼロの場合に比べて総支払額が254万円も少なくなります。毎月の返済に余裕が出るばかりでなく、総支払額でもかなり得をすることになります。

頭金の額による返済額、支払額の違い (単位・万円)
(3,000万円の物件を購入。ローンは固定金利2.5%、期間30年)
頭金 借入額 毎月返済額 総返済額 総支払額
0 3,000 11.9 4,268 4,268
200 2,800 11.1 3,983 4,183
400 2,600 10.3 3,699 4,099
600 2,400 9.5 3,414

頭金の目安

しかし、頭金を多く貯めるには時間がかかるというマイナス面もあります。一般的には物件価格の2割程度は用意した方がいいとされています。これは、以前、公的融資の柱であった住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)が頭金を2割以上求めていたことに由来するもので、特に何らかの根拠があるわけではありません。住宅金融支援機機構が現在、民間金融機関と提携して融資を行っている「フラット35」では、購入価格の90%まで(頭金10%以上)融資しています。

物件価格の2割というのは、頭金を検討する上でのひとつの目安です。大切なことは、現在の返済余力や今後の収入見通し、および家族のライフイベントと照らし合わせ、無理のない条件で借り入れることです。また、返済負担が軽くなるからといって、預貯金をほとんど取り崩して頭金に充当するのも危険です。

購入後に起こりうる様々なリスク、たとえば病気やケガで仕事ができなくなるといった事態にも対応できるよう、生活費の半年分程度は手元に残しておくようにしましょう。

また、頭金づくりですが、自分で貯めるほかに、親の支援を受けるという手段もあります。また、「暦年課税の非課税枠(基礎控除)」と「相続時精算課税制度」のうち、どちらか有利な制度と併用もできるので、実際の非課税枠はもっと拡大してきます。一度、ご家族で話し合ってみるといいでしょう。

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