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店頭表示金利と優遇金利~資金計画の前に知っておきたい住宅ローン知識~

店頭表示金利と優遇金利

民間金融機関の金利は二本立て

住宅ローンの毎月の返済額を左右する大切な金利ですが、民間金融機関では「店頭表示金利(店頭金利)」と「優遇金利」の二本立てとなっています。店頭金利はその民間金融機関が貸し出す基準金利のこと。一方、優遇金利は一定の条件を満たす顧客に対し、店頭金利を一定の幅で引き下げて優遇するものです。優遇金利など実際の貸出金利が「適用金利」となります。

これは、各民間金融機関ともリスクの少ない安定収益源として住宅ローンに力を入れており、結果として、顧客獲得競争が激しくなっているからです。期限付きの金利優遇キャンペーンを行ったり、保証料無料や団体生命保険無料の特典をつけているところも出てきています。

優遇金利を受けられる条件

優遇金利を受けられる条件は金融機関ごとに違いますが、一般的には自己資金が2割以上、もしくは返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)が20%以内というのが多いようです。また、大手銀行では公共料金の振り替えや給与振り込みなど取引実績がある人を優遇するケースも見られます。優遇による金利引き下げ幅については変動金利型よりも固定金利型の方が大きくなっています。

2つの金利引き下げパターン

金利引き下げパターンによって下記のような「全期間金利引き下げ一定型」と「当初期間金利引き下げ重視型」の2つのタイプがありますので、収入の状況やライフプランなどと相談して選択します。

全期間金利引き下げ一定型
返済当初から返済終了まで全期間にわたって金利引き下げ幅が一定に設定されているものです。
当初期間金利引き下げ重視型
当初の一定期間の引き下げ幅を大きく、それ以降の引き下げ幅は小さくするものです。当初の返済額を抑えたい人に向いています。

たとえば、固定金利期間選択型(固定期間当初5年タイプ)の某大手銀行の2012年9月の引き下げ幅を例にとると、当初5年間の引き下げ幅が店頭金利3.25%に対して2.2%引き下げられて1.05%、6年目以降完済までの期間がそのときの金利より1.4%引き下げられます。できるだけ優遇金利を受けられる条件を満たしてからローンを設定した方が断然おトクということになります。

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