家みつ

不動産投資をする前に知っておきたい裏話

20151220_不動産投資をする前に知っておきたい裏話

不動産投資は人生をかけておこなう“事業”です。一生に一度の買い物と言われる自宅購入の数倍以上の金額で収益物件を購入するのです。資金の準備を整えても足りないことがあります。ここでは、知っておけば交渉を有利に進められる不動産業界の裏話をお伝えしていきます。

不動産オーナーになる前の下準備

不動産投資というのは、「知らなかった」「誰も教えてくれなかった」では後々致命的になるような事柄が多数あります。

これから収益物件を買う予定の方、もしくは将来的に購入予定の方は、

  • 不動産営業マンとよくコミュニケーションを取れ
  • 金融機関の支店長クラスに顔を覚えてもらい時期を狙え
  • 一括借り上げは契約書を熟読せよ

を実践することでリスクマネジメントにもなりますし、ハードルの高い不動産投資のスタートラインに立ちやすくなります。

不動産営業マンとよくコミュニケーションを取れ

不動産投資の成功における最大のポイントは、良い物件に巡り会えるかどうかにかかっています。立地・価格・間取りなどが合致した物件は、空き室がなかなか発生せずに想定通りの収益を生み出してくれます。飲食店などと違い、投資物件は場所の移動や大幅な間取りの変更ができませんから、初めがとても肝心なのです。

では良い物件はどのように探せばいいのでしょうか。一番初めに思い浮かぶのは不動産会社にいくことですね。良い売り出し物件が出た時に、新規のお客様(まだ収益物件を持っていない方)にご紹介はしません。以前から投資物件を所有している方にまずはお声をかけて、ダメであれば次の“お得意様”に連絡します。最後に新規のお客様に順番が回ってきます。なぜこのようなことが起こるかは、金融機関の審査が関わっています。

融資審査は実績重視です。これから不動産投資を始めたいと意気込んでも、余程の担保もしくは頭金を持った方でないと、審査が通らないのです。住宅ローンを払い終わった自宅と祖母が一人で住んでいる実家を担保に預け、頭金2割を準備してやっと投資のスタートラインに立った方もいました。このような不安定さがあるので、不動産の営業マンは新規のお客様に連絡するのを躊躇してしまうのです。

ただ、このままだと良い物件と巡りあう可能性がぐっと下がってしまいます。そうならないために、営業の方と頻繁に連絡が取り合える空気づくりをしましょう。「この人なら任せられる」と思った営業マンに、不動産投資に対する自分の熱意を伝え、定期的に手土産を持っていくだけで良いのです。営業マンも人間ですから、たまにしか物件確認の連絡しかしてこないお客様より、気遣いをしてくれたり不動産投資を勉強していたりするお客様を大切にします。

金融機関の支店長クラスに顔を覚えてもらい時期を狙え

営業マンとある程度の情報交換できる間柄になれば、やっておきたいことがあります。後々利用するであろう金融機関の、できれば支店長を紹介してもらいましょう。自らローンの窓口にいって審査にかけられるより、審査の基準が下がる可能性が十分あります。

なぜなら不動産の営業マンから「まだこの方は収益物件を持たれていませんが、勉強熱心で資金の準備もしている方なんですよ」と紹介されると、金融機関も簡単に審査を落とせません。ブラックリスト(過去に債権を踏み倒したことのある人)に載っていなければ、確実に交渉のテーブルには乗ります。そもそも審査自体されない人も実はいるのです(俗にいう門前払い)。最終的な判断を下すのは金融機関の審査部ですが、最後の一押しになるのは支店長もしくは支店幹部のコメントです。

決算期も意識して行動すると、支店長から喜ばれます。上半期・下半期の決算月を事前に把握しておき、「審査に必要な書類を締め日に間に合わせるために、急いで準備したんですよ」とアピールできれば、心象がよくなります。多少のマイナス要素は支店長の権限で押し通せます。支店長でなくても、できるだけ支店で役職の高い人との縁をつくるようにしてください。

一括借り上げは契約書を熟読せよ

不動産投資する上で必ず悩むポイントとして、一括借り上げ契約を結ぶかどうかということがあります。

一般的な不動産管理契約書と違い、一括借り上げ契約書の条文は多岐に渡ります。おのずと文字数も多くなるのでフォントサイズが小さく、“虫眼鏡”が必要なぐらいなのです。これから不動産投資家になる人の多くは、これを読もうとはしません。そしてトラブルがあったときに、想定外の出費を迫られるのです。そうならないためにも契約書に署名捺印する前に条文を熟読し、分からないところは必ず確認を取ってください。一度契約書にサインすると条文に書かれていることにすべて同意したことになります。多少面倒でも読み合わせは必ず行なってください。

まとめ

これまでの内容はどちらかと言えばテクニック的な面でした。不動産投資には他にも法律・税金の知識や周辺の相場観、管理会社とのやり取りなど覚えることが多いですが、その分リターンも大きいものです。新たにオーナーになろうとする人への手助けになれれば幸いです。

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