ホームインスペクションってご存知ですか?不動産を買う人・売る人両方に知ってほしい”本当の物件価値!
ホームインスペクションという言葉をご存知ですか?中古住宅診断と言えば字面から何となく予測がつくと思います。中古住宅診断では買い手側、売り手側どちらでもない中立の立場で建物の状況を診断してくれますよ!
もくじ
ホームインスペクター”中古住宅診断士”は「建物のかかりつけ医」
ホームインスペクターとは現在立っている住宅を第三者的な立場から建物の状態を主に目視によって診断して、その建物に必要なメンテナンスの時期や費用をアドバイスしてくれる専門家ことです。中古不動産の売買が盛んなアメリカではずっと昔から行なわれてきたことです。業務の内容から「建物のかかりつけ医」にたとえられるんですよ!以前はリフォーム会社等がそれぞれ建物の専門的な知識を持った社員でリフォームの際に見積り等をするために同様の業務を行なっていました。2009年からはNPO法人日本ホームインスペクターズ協会公認の資格試験が開始されました。現在では資格を持っている人が全国で活動しています。
中立な立場で建物を診断
ホームインスペクターは不動産業者やリフォーム業者ではなくあくまで中立の立場です。ホームインスペクションを受けることで住んでいる人は業者の言いなりにならず自分のおうちの本当の価値を知ることができます。中古住宅の診断ですので購入予定の中古住宅を診断するイメージがあるかもしれませんが、売りたい人、買いたい人、どちらの人も依頼できます。売りたい人は不動産屋さんに相談する前に診断を受けることによって自分の持っている物件の価値を知り診断を受けたという付加価値をつけることができます。中古住宅購入予定の人も中立な立場の診断によってその物件価格が妥当かどうかの判断をする材料になり,場合によっては価格交渉も可能になってきます。
ホームインスペクション、費用の目安は?
一番気になるのがこのホームインスペクションの費用ですよね。中古住宅診断の費用は現在規定の料金や法的,また業界内の料金基準はありません。そのため会社によってまちまちというのが現状なのです。だいたいの目安ですが基本料金が5~6万円、屋根、床下まで一件丸ごとの診断を依頼すると10~15万円が相場です。また診断にかかる時間は30坪程度の一軒家で2‐3時間です。中古物件購入検討の方が内部も診断する場合は販売元の不動産会社や現在お住まいの方の許可を得ないとカギを貸していただけないでしょうから、打ち合わせも必要になります。
中古住宅耐震診断でおいしいメリットも!!
日本はご存知の通り地震大国です。そのため建物の耐震はお住まいの人には気になるところですよね。国も阪神淡路大震災以降耐震基準を引き上げています。阪神淡路大震災では昭和56年建築基準法に基づく現行の耐震基準以前に立てられた建物が多く倒壊したからです。ホームインスペクションではその建物の耐震強度を診断し一定基準をクリアした建物に「耐震基準適合証明書」を発行しています。耐震基準には木造住宅で築20年以内、マンション等の耐火住宅で築25年以内という年数要件があります。この年数をオーバーした物件はローン減税が受けられない等ちょっと不安のある住宅と思われます。しかし、築年をすぎていても「耐震基準適合証明書」が取得できた住宅には以下にご照会するメリットが5つもあるんですよ!
1.住宅ローン減税が受けられる。
2.登記料(登録免許税)が安くなる
3.地震保険料が10%割引
4.動産取得税が安くなる
5.固定資産税が最大2分の1に減額
診断費用は5万円程度、また証明書発行費用に数万円(2〜3万円)必要ですが、メリットを考えると決して高い費用ではありません。一点注意すべきなのは売買が絡む場合、証明書の申請者は現在の所有者(売主)です。売り主がこの証明書を取得して、住宅を購入する買主に渡します。しかし実際のメリット、税金の控除、減額が買主にあるので、費用は買主の負担とするのが通常です。耐震基準の照明を受けた建物は震度6の地震に耐えられます。売り主は物件価値を上げることができますし、買う側にもメリットがあります。また現在お住まいの住宅のリフォーム検討中の方は基準にクリアできないようなら必要な耐震補強をするべきかどうかの基準になりますね!
家にとって本当に必要なリフォームとは?本当の意味でいい家って?
中古住宅を購入する際にはリフォームを検討する方がほとんどです。お住まいをキレイにして住み良いマイホームにするためには必要なことですよね!実際に住む人にとっては毎日暮らす空間ですので見た目をきれいにしたい思いがどうしても出てきます。そのための費用は嬉しい出費なのですが,建物によっては構造上の問題を抱えている場合もあります。おうちは家族の命を守り、安全,安心に暮らせるのが一番の目的です。ホームインスペクションでは住宅の現状を診断するので建物に必要な補修、補強すべき個所がわかりますので、できれば安全性を第一に考えてくださいね。リフォーム業者も依頼すれば無料で調査を行なってくれる場合がありますが、その際には利益の出る工事、ぱっと見好く見える工事を優先させる可能性があるということを知っておいてください。
安心して住むために“ホームインスペクション”を活用!
中古住宅の売買って売る側も買う側も専門的な知識がないので不安ですし、だから仲介業者におまかせするしかない!と思う方も多くいます。しかし,愛着のある家を買いたたかれたり、不良物件を売りつけられたりという事例はいくつもあります。中立な立場で実際の診断、説明を受けると不安も解消されますよね。大切なご自身の財産であるおうちはきちんとした価値を知り、傷んでいれば必要な対処をしてくださいね!