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住宅ローンの裏ワザ(タイプの違うローンを組み合わせる)~資金計画の前に知っておきたい住宅ローン知識~

住宅ローンの裏ワザ

住宅ローンは必ずしも一つにする必要はありません。タイプの違うものを組み合わせることによって、住宅ローンのカスタマイズができます。組み合わせ方としては、

  1. 金利タイプの異なるものを組み合わせる
  2. 返済期間の異なるものを組み合わせる

という2つがあります。多くの金融機関が取り扱っているのは「金利ミックス」あるいは「ミックス返済」と呼ばれる1.で、利用者も増えているようです。

金利タイプの異なるものを組み合わせる

異なる金利タイプを組み合わせる「金利ミックス」のメリットは、リスクを分散できることです。最もポピュラーな変動金利と固定金利の組み合わせでは、変動金利のローンで低金利の恩恵を享受する一方、固定金利のローンで将来の金利上昇リスクをカバーします。変動金利と固定金利の「いいとこ取り」とも言えるもので、現在のような低金利状況で変動金利にするか固定金利にするか迷ったときのひとつの選択肢となります。

この金利ミックスですが、繰り上げ返済を絡めることで、教育費がかさむ時期の返済負担を軽くすることが可能になります。たとえば3000万円を借り入れるとき、2000万円を全期間固定金利、1000万円を変動金利の2本立てにしておき、教育費の負担が重くなるまでに繰り上げ返済で変動金利分を完済しておければ、毎月の返済額は固定金利分だけで済むことになります。

金利ミックスによるデメリットとしては、ローンの契約書が2種類になることによる印紙税の負担増くらいです。金融機関によっては事務手数料も増えるところがありますが、保証料は借入額による定率なので変わらないし、団体生命保険料はあらかじめ金利の中に含まれているので負担する必要はありません。

返済期間の異なるものを組み合わせる

2.の返済期間の異なるものを組み合わせる方法ですが、取り扱う金融機関は少ないのが実情です。この組み合わせによるメリットは、繰り上げ返済を行わずに、教育費がかさむ時期や定年後の収入が少なくなる時期の返済負担を減らせることです。

たとえば、15年後に子どもが高校に進学する場合なら、3000万円を借り入れるのに2000万円を返済期間35年、1000万円を返済期間15年のローンにして、1000万円分は子どもが高校進学するまでに完済しておくというやり方です。

また、25年後に定年を迎えるケースだと、3000万円のうち1000万円を返済期間35年、2000万円を返済期間25年のローンにしておいて、定年までに2000万円分は払い終え、定年後の返済負担を軽減するやり方です。

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