良いの?悪いの?しっかり見極めたいゼロゼロ物件
賃貸契約を結ぶ際、やはり気になるのは金銭面ですよね。一般的に入居時には家賃だけでなく、敷金や礼金、仲介手数料や鍵交換費用など、様々な名目のお金がかかります。交渉次第で多少安くなることもありますが、特に敷金、礼金は家賃と同額になりますから、痛い出費となります。
初期費用はなるべく安く済ませたいと思っている時、不動産屋やインターネットで気になるのがゼロゼロ物件。敷金0、礼金0と、かなりお得なようですが、本来かかる費用がかからない為、ちょっと怪しいと感じてしまう人もいるのではないでしょうか。安さは求めたいけれど、あまりに安くなると疑ってしまいますよね。
もくじ
安いだけで飛びつく前にきちんと確認を
ゼロゼロ物件は初期費用が安いことが大きなメリットです。インパクトが強いので、他の人に取られまいとすぐに契約をしてしまうこともあるでしょう。しかし、安いとは言ってもこれから毎日自分が住む家となります。メリットがあれば必ずデメリットもありますので、そうした点も踏まえて契約を決めたいものですね。不動産業者によっては、契約をさせる為に最初に良い事だけを並べてくる強引な営業をする人もいます。
契約をすっかり決め込んでいる状態になると、実際の契約の段階で詳細な説明を羅列されても、なかなか頭には入りません。大切な住まいのことなので、しっかり理解しておきましょう。
初期費用が安い
前述の通り、ゼロゼロ物件はその名の通り、敷金礼金が0の物件を指します。物件にもよりますが、一般的に敷金礼金はそれぞれ1~2ヶ月分かかる場合がほとんどですし、前家賃の他、引越し費用やその他費用で最低でも家賃×6ヶ月分の費用を用意しておく必要があると言われています。ゼロゼロ物件なら前家賃と仲介手数料、鍵交換費用、保証金などで家賃×3ヶ月分程度で引越しは可能と言えるでしょう。
初期費用の安さはゼロゼロ物件の最大のメリットです。また、初期費用が安い分、金銭的に余裕があればワンランク上の部屋を選ぶことも出来ますね。
短期違約金が設定されている場合が多い
ゼロゼロ物件には半年、1年以上等、最低入居期間が設けられている事が多くあります。多くは家賃1ヶ月分で設定されているようです。そのため、基本的には長期入居が前提ということになります。しかし、結果的に短期入居となった場合、違約金が発生してもトータルで考えるとお得になることもあります。また、長期入居の予定であっても、何らかの理由で短期の入居になってしまうという可能性もゼロではありません。違約金が設けられているようなら、関係ないと思わずに、きちんと把握しておくことが大切です。
不人気物件の可能性が高い
ゼロゼロ物件にする理由として、単純にキャンペーンや大家さんの意向で設定している事もありますが、募集をかけていてもなかなか入居者が決まらない物件も多くあります。ハードルを下げることで空室を少しでも減らしたいという理由が含まれています。不動産屋や大家さんにとって、敷金礼金をもらうより、少しでも早く入居者が決定して家賃を払ってくれる方が良いのです。不人気な理由は間取りや駅からの距離、治安、周辺の環境など様々ですが、入居者の質なども考えられます。
不人気かどうかを進んで教えてくれる不動産業者はあまりいないかもしれませんので、内覧の際には環境面などをしっかり確認し、気になることは漏れないように質問しましょう。
別途条件がある場合も
ゼロゼロ物件で賃貸契約を結ぶ際に、保証会社との契約を条件としている場合があります。一般的には保証人を立てることによって保証会社の契約は必須ではないことも多いのですが、保証人を立てられるにも関わらず保証会社への加入をしなくてはならなくなります。その部屋を借りている間は保証会社へも随時更新が必要となる為、更新時期には思わぬ出費となりそうですね。
家賃が高めに設定されているかも
初期費用が少なく、不動産屋や大家の取り分が少ない分、予め家賃を高めに設定されている事もあります。長い目で見ると損になってしまうこともあるので、そういった点も含めてきちんと検討したいものですね。
退去時のクリーニング代などに気をつける
敷金が無い分、退去時のクリーニング代などは実費負担となります。通常は敷金を先に支払っているため、追加の請求が無かったり、綺麗に部屋を使っていた場合は敷金の一部が返ってくることもあるでしょう。しかし、ゼロゼロ物件は入居時の費用が少ない分、退去時に請求される形になるので、予め用意しておく必要がありますね。
メリット・デメリットを理解して上手に利用しよう
いかがでしたか?ゼロゼロ物件は初期費用が安い、というだけではありません。メリットの他、デメリットも考え、特性を理解した上で契約するようにしましょう。上手に利用すれば、初期費用が浮き、理想のお部屋に住むチャンスを掴めるかもしれませんね。