布団を干してもダニは死なない?布団のダニを退治する方法
ふかふかの干した布団で眠るのは気持ちがいいですよね。夏場に干しすぎると暑くて寝つきが悪くなったりもしますが、それでもあのふわふわ感はちょっぴり安心します。さて、パンパン叩いてしっかりお日様にあてたお布団、きれいさっぱりダニ退治ができている、と思ったらそうでもないのです。お布団のダニ退治方法をご紹介します。
もくじ
太陽・紫外線もへっちゃらなダニのしぶとさ
ベランダにお布団を干すと、お布団は太陽の熱が当たると同時に紫外線も当たります。この熱と紫外線でやっつけられると信じていましたが、ダニはお布団の内側へと逃げてしまいます。ダニは、布団の表面を逃れて奥底でじっと息をひそめています。両面を天日にあてようとも、そのつど移動をしてうまく切り抜けるため、すべてのダニを退治することはできないのです。
ただ、天日干しがまったく効果がないわけではありません。アレルゲンであるダニの死骸やフンはお布団をたたいたり表面を払ったりして取り除くことができます。
紫外線付お布団掃除機では?
次の手段として文明の利器、掃除機で無理やり吸い取ってしまう、という方法はどうでしょう?これも思ったほどの効果はありません。まず、紫外線は殺菌作用があるのでまったく無駄だとは言えませんが、ダニを殺傷するほどの効果はありません。そして、掃除機で吸引しようとしても、吸われると思ったダニはお布団の繊維にギュッとしがみつきます。このちからが小っちゃい割に意外としぶといため、掃除機にすべてのダニを吸い込むのは不可能です。ただ、しがみつけない死骸やフンにはお布団をたたくのよりは掃除機のほうが効果的です。
洗濯しちゃう?
大きなコインランドリーに行けばお布団を丸洗いできるサイズの洗濯機や、敷布団専用の洗濯機があります。これでじゃぶじゃぶアルカリ洗剤に浸けて洗えばさすがのダニも退治できる!と思いましたが水責めでも無理です。洗濯でもダニの70%以上が生き延びます。
乾燥には弱い
生きているダニを弱らせるのは簡単です。湿度60%以下に下げると動けなくなります。よし!湿度をゼロにしてみる!けど動けないだけで、死なない…。湿度アップで再び活動再開、人がお布団に寝て自然に発汗すればダニは動き出してしまうのです。
しぶといダニを簡単に殺す方法
弱らせても死なないダニを殺す方法は「高温」です。
60度であればあっという間に、50度を30分程度維持できれば生きているダニを退治できます。
50度を実現できる場所、夏の車中
生活の中で50なんて言う場所はそうそうありません。そんな場所では人間もまいってしまいますものね。でも身近な所に一カ所だけあります。
それは、夏場の車内です。
JAFの実験では室温25度のミニバンを12時に屋根のない駐車場に放置したところ、サンシェードがない車では約2時間で車内温度が50度を超えました。ダッシュボードでは79度にまでなります。
窓を開けた車では50度にはなりません。
車でお布団一式のダニ退治
それでは具体的にお布団のダニ退治方法をご紹介します。
●お天気のいい日に車に寝具一式を入れて炎天下に放置!
●ダッシュボード側のほうが温度が上がりますので、できればフロントシートからダッシュボードにかけて布団を置いておきます。
●午後0時から3時ぐらいの間で行う。(50度で30分程度を目安に)
●蒲団だけでなく枕も一緒に入れておく。
●黒い色は熱を集めます。黒い色の布を布団にかけると効果的。
●車での放置の後は必ず、布団をたたくか掃除機をかけて死骸の除去を行う。
車がなければこの方法の実践は難しいのですが、コインランドリーの布団乾燥機を使うと同様の効果が得られます。夏場にはお布団の温度を上げて布団のダニをできるだけ減らしておくと気持ちいいですね。そして、冬場はやはり、お布団をまめに干すことが大切です。
なぜなら先ほどもご紹介した通り、ダニは乾燥で活動が低下するからです。冬場は空気が乾燥していますから、ベランダで干すことも効果的ですし、布団乾燥機を使って布団内部の湿度を下げてあげてください。
夏の布団干しは無駄なの?
炎天下にお布団を天日干ししてもダニをせん滅することができないことが分かりました。では、夏場のお布団干しは無駄なのでしょうか?個人的には、やっぱりお布団を干したい!と考えています。あのふんわり空気を含んだお布団に入る時の安心感、ホッとする気持ちは良い睡眠につながります。
夏の布団干しのコツ
夏に布団を干すと熱がこもりますよね。気持ちよく乾燥させるコツは「午前中2時間程度干すこと」です。ただし午前10時までは朝露で空気中の湿度が高いので干すのは朝10時以降、気温が高ければ1時間程度外に出すだけで十分です。干した後は室内で広げておけば布団にこもった熱が逃げます。
気持ちよく眠れるお布団に!
人間は一日のうち6時間から8時間はお布団の中で過ごします。少しでも快適にして良い眠りにつなげてくださいね。