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不動産売却の流れをザックリと理解する

19_不動産売却の流れをザックリと理解する

不動産売却は、思い立ってから実際に引き渡すまでに長い月日を必要とし、また多くの行程を踏んでいかなければなりません。今回は不動産を売却するまでの流れについてお伝えします。

まずは不動産売却後についてイメージする

不動産を売却するにあたり、最初に不動産売却後のことについて家族で話合いをしておきましょう。いつ頃までに引っ越ししたいのか、住宅ローンの残高はどの程度あるのか、手元に資金はどの程度あるのかなど確認し、売却後は新居を購入するのか、もしくは賃貸に住むのかなどをイメージしておきます。

実際に売却活動が始まると、購入希望者との売買金額の交渉をシビアに行っていく必要があります。その時にはっきりとした軸があると判断しやすくなります。

不動産売却の流れ

ここからは、実際の不動産売却の流れについて説明します。不動産の売却は広告や案内、契約事務やその後の税金手続きなどやることが多岐に渡ります。しかし、こうした作業の多くは不動産仲介業者に依頼することで一括して行ってくれます。

周辺の相場を確認する

インターネットで検索したり、実際に不動産会社に足を運んだりして売却する不動産の相場がどの程度のものなのか確認しておきます。公的な数値である公示地価や路線価などを参考にするのも一つの手です。

不動産会社と媒介契約を結ぶ

次に、不動産会社を探して不動産の査定をしてもらいます。この時に複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。不動産の売却がうまく行くかどうかは、良い不動産会社に巡りあえるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。

不動産会社に査定を依頼すると、数日後に査定の結果が返ってきます。この時に、どのように販売活動を展開していくのか聞いてみましょう。1社では違いが分からないでしょうから、複数の不動産会社の査定結果を聞いて、信頼できそうなところと媒介契約を結びます。

なお、一般媒介契約の場合には複数社と媒介契約を結んでも問題ありませんが、不動産会社としては一般媒介契約よりも専任の媒介契約のほうが頑張って売却活動をしてくれる傾向にあります。

不動産の売却活動を行う

不動産会社と媒介契約を結んだら、不動産会社はチラシやインターネットで物件の広告をします。売却する不動産に住みながら売却活動を行う場合には、週末のオープンハウスや、購入希望者の見学の予約等に対応する必要があります。

また、売却活動がうまく行かない場合には、徐々に最初の売出し価格から値引きをしていきます。どの程度値引きをすればインパクトがあるのか、また値引きをしなくても広告の方法を変えたらうまくいくのはないかなど戦略を練る必要があります。

購入希望者と条件のすり合わせを行う

物件を購入したいという人があらわれたら、条件のすり合わせを行います。購入希望者のほとんどは値引きの要求をしてきます。値引きをしても住宅ローンの残債を完済できるのかどうか。手元に残ったお金で新居の購入費用や引っ越し費用を捻出できるのか等判断する必要があります。

売買契約を結ぶ

購入希望者と条件面でのすり合わせがうまく行ったら、売買契約を結びます。契約締結前には、物件情報について購入希望者に伝えますが、物件に瑕疵(欠陥)がある場合には入念に説明しておかないと後々のトラブルとなる可能性もあります。

不動産を引き渡す

売買契約を締結し、相手方の資金の準備ができたら所有権移転手続きとともに契約金の受け取りを行い、それが済んだら不動産の引き渡しをします。売主はこの期間内に引っ越しをする必要があるので、引き渡しの時期については事前にしっかりと打ち合わせを行います。

不動産売却後の流れ

売却した不動産が、マイホームであった場合には、不動産売却中にどのような動きをしていたのかによってその後の流れが変わります。

不動産売却後は賃貸に移り住む

マイホームを売却した後は、住む場所が無くなってしまうので、一度賃貸に移り住みます。その後もしばらく賃貸に住み続けるのであれば良いのですが、新居の購入を検討している場合には、賃貸に移り住む期間と引っ越し費用が余計にかかってしまいます。

不動産売却と同時に新居を購入する

不動産売却後に新居を購入する予定の場合、不動産売却と同時に新居を購入することができれば引っ越しにかかる費用や無駄な時間を省くことができます。この場合、不動産の売却資金で新居の購入資金を捻出できるかどうかや、不動産の売却時に購入希望の新居がまだ売りに出されているかどうかが問題になります。

買換え特例の利用

不動産の売却活動中に、購入したい住宅が見つかった場合、契約条件に買換え特例を入れてもらえるかどうか打診してみるのも一つの方法です。買換え特例とは、売却する不動産の売却金額や時期を指定して買換え不動産の売買契約を締結できる特例で、予定した売却金額よりも低い金額で売却することになった場合等には売買契約を無条件で解約することができるというものです。

この特例は売主にとってメリットがないため認めてもらえないことも多いです。

不動産売却前に新居に移り住む

不動産の売却活動中には、物件の案内なども行うため、不動産売却前に新居を購入して移り住むことができれば売却活動もやりやすくなります。売却不動産の購入時に住宅ローンを利用していない場合や完済している場合には良いですが、そうでない場合には売却不動産と新居とのダブルローンとなり負担が大きくなってしまいます。

つなぎ融資の利用

不動産売却前に新居に移り住む方法としては、ダブルローン以外につなぎ融資を利用する方法もあります。つまぎ融資は、先に新居購入時のお金を借りて置き、不動産の売却時にその売却代金でつなぎ融資を完済するという方法です。

つなぎ融資は、売却不動産の売買契約成立まで時間がかかればかかるほどかかる手数料が増えてしまうことに注意が必要です。

まとめ

不動産売却の流れについてざっくりと説明してきました。不動産売買は売主と買主がいて初めてなりたつものなので、タイミングが重要です。全体の流れを理解したうえで、不動産売却と、その後の生活が理想通りのものとなるように計画を練りましょう。

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